「中国人が日本兵を人間として描いた唯一の中国戦争映画」絶賛される『シティ・オブ・ライフ・アンド・デス』を日本人はどう観るべきか【海外の反応】
「中国の戦争映画なのに、日本兵を名前のない悪役として描いていない」──そんな驚きの声が海外の戦争映画ファンの間で広がっています。
陸川(ルー・チュアン)監督の2009年作品『シティ・オブ・ライフ・アンド・デス』(中国語原題:南京!南京!)。南京事件を題材にした映画でありながら、加害側の日本兵の葛藤や人間性も正面から描いたという点で、海外映画ファンから「同テーマの中国映画の中で別格」という評価を受けています。
この記事でわかること
作品概要
『シティ・オブ・ライフ・アンド・デス』とはどんな映画か
- 監督
- 陸川(ルー・チュアン)
- 公開年
- 2009年(中国)
- 映像スタイル
- モノクロ・ワイドスクリーン
- 受賞
- サンセバスティアン映画祭2009年最高賞
- 評価
- ロッテントマト92%
- 中国興行収入
- 公開2週半で約2000万ドル
1937年12月、日本軍が中国の当時の首都・南京を占領した後に起きた「南京事件(南京大虐殺)」を題材にした作品です。犠牲者の数については中国政府は30万人以上と主張し、日本では長年にわたり数字をめぐる議論が続いています。この映画はその論争に結論を出す作品ではなく、事件を生きた人間たちの視点から描こうとした作品です。
登場人物は3つの視点から構成されています。抵抗を続ける中国人将校、徐々に心を失っていく日本人兵士、そして「南京安全区」を設立してドイツ国籍を盾に約25万人の市民を保護したドイツ人実業家ヨハン・ラーベです。
中国国内でも公開当時、「日本兵を人間として描きすぎている」という批判が起きた一方、興行的には大成功を収めました。
管理人の考察
日本人として、この映画をどう観るか
中国では従来、抗日映画における日本兵は「血も涙もない悪魔」として記号的に描かれるのが一般的でした。しかし本作では、日本兵である角川を「葛藤する主人公」として配置したため、公開当時、中国のインターネット上で「日本軍を美化している」「監督は売国奴だ」という激しいバッシングが巻き起こりました。陸川監督に対して実際に脅迫状や殺害予告が届いたことも、当時のニュースや映画評論で広く記録されています。
南京事件は、日本では今も数字や事実関係をめぐる議論が続いています。ただ、何万人もの民間人が犠牲になったこと自体は、日本政府も公式に認めています。この映画は、その歴史の中で「人間とはどういう存在か」を問うた作品です。2009年9月にスペインで開催された「第57回サン・セバスティアン国際映画祭」において、映画『南京!南京!』は最高賞である「金の貝殻賞(ゴールデン・シェル賞)」および「撮影賞」を正式に受賞しています。
スレッドで触れられていたヨハン・ラーベという人物も興味深いです。ナチ党員でありながら、自らの立場を使って約25万人の命を守った──その矛盾と行動は、「善悪は所属や国籍では決まらない」という当然の、しかし重い事実を突きつけます。
「プロパガンダが少ない」と評価するこの映画を、当事者の一方である日本人が観ることには、また別の重みがあるはずです。「難しいから観ない」ではなく、「難しいから観る」価値がある一本なのかもしれません。
まとめ
この映画と海外の反応を3点で整理する
- 1 『シティ・オブ・ライフ・アンド・デス』は2009年公開の中国映画。南京事件を題材にしながら、日本兵の葛藤や人間性も描いたモノクロ作品。ロッテントマト92%、サンセバスティアン映画祭最高賞を受賞し、中国国内でも興行的に大成功した一方、「日本を擁護しすぎ」という批判も受けた。
- 2 海外の戦争映画ファンからは「中国映画にありがちなプロパガンダ的な描写がない」「日本兵を名前のない悪役ではなく人間として描いた」と高く評価されている。『炎628』(ソ連)や『西部戦線異状なし』(ドイツ)と並ぶ傑作との声も。
- 3 スレッド内では「中国は第二次大戦に勝ったのか」という別の議論も勃発。映画の評価とは別に、歴史認識をめぐる国際的な温度差が垣間見えるスレッドでもあった。
この映画を観たことがありますか?
「加害側の人間性を描く」ことは、歴史映画において必要だと思いますか?
ぜひコメントで教えてください。

ジョンラーベはドイツ、シーメンス社員。シーメンスは中国と関係が深い企業である。
返信削除上コメにもあるけど中国にいたドイツ人はその経緯から同盟国日本に対して敵対的だった。その人物の証言を客観性があるとしている中国側こそ歴史をプロパガンダの道具にしている。
返信削除ほぇー詳しいな
返信削除水間政憲さん、早く新刊本出して!
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